Q&A

RAIDについて

ARAIDは、HDDを2台で構成する真のハードウェアRAIDです。
ソフトウェア処理を一切必要としないため、本体が故障した場合でも、内部のHDDを取り外して直接パソコンに接続すれば、データにアクセスできます。
一般的な「ハードウェアRAID」は、RAIDカードやRAIDユニットを使用します。
しかし、ソフトウェアRAIDとの区別のために「ハードウェアRAID」と呼ばれていますが、実際には、HDDとの接続にドライバやソフトウェアが動いているため、RAIDユニットやカードから1台のHDDを取り出して直接パソコンに接続しても、データにアクセスできません。
そのため、万が一RAIDカードが故障したり、システムが構築できなくなった場合、復旧作業は非常に困難になります。
また、「ソフトウェアRAID」と呼ばれるシステムは、RAIDソフトウェアで擬似的にRAIDを構築します。そのため、トラブル発生時の復旧は非常に困難です。
ARAIDは、真のハードウェアRAIDであるため、起動ドライブとして使用した場合でも、本体から取り外したHDDを直接パソコンに接続すれば、OSが起動します。

ARAIDについて

ARAID5000は、5インチベイを2段占有し、M500は、5インチベイを1段占有します。
ARAID5000は、5.25インチと2.5インチの両方に対応しますが、M500は、2.5インチのみに対応します。
はい、ARAIDはOSの起動ドライブとして使用可能です。
ARAIDは、RAID0およびRAID1に対応しています。
複数のARAIDを1台のPCに接続する場合は、2台目のARAIDに2台目専用ファームウェアを導入する必要があります。
※別途専用のファームウェアが必要となりますので、お問い合わせください。
はい。パソコンをシャットダウンする必要はありません。
はい。RAIDの再構築中(リビルド中)にもデータにアクセスできます。
ARAIDに付属のソフトウェアは、ご購入時期により異なり、「ARAID Eye Plus」、「ARAID Smart」、「ARAID Utility」が収録されています。
「ARAID Eye Plus」には別途FireFrameWork3.5のインストールが必要です。
※付属のCD-ROMの内容、動作については弊社では検証・サポートを行っておりません。

ARAIDで使用するHDD/SSDについて

HDD選定の際は、HDD・SSDについてもご確認ください。

ARAIDは、SSDにも対応しています。
特に、ARAID5000、ARAID M500シリーズでは運用時のスピードの改善が見込まれます。
RAIDをサポートしているSSDをご使用ください。
それ以外のSSDをご使用の場合はHDD同様に十分な検証の後にご使用ください。
HDD/SSDは各メーカーのRAID対応モデルを推奨いたします。
・デスクトップモデルを使用の際には、お客様にて十分な検証をお願いいたします。
 推奨モデルは、各メーカーのNAS(RAID)モデル/ニアライン/エンタープライズ/データセンターモデルです。
・SMR(瓦記録)方式のHDDはご使用いただけません。

デスクトップモデルのHDDを使用する際の注意点
デスクトップモデルをRAID運用でご使用頂いてトラブルが発生した場合、HDD/SSDメーカー側では想定使用方法の範囲外のためサポートがおこなわれません。
このため、デスクトップモデルのHDDに固有の不具合の場合RAID側で対応が出来ない可能性がございます。
デスクトップモデルをお使いの場合は、予めこの点をご了承頂き、自己責任の上、十分な検証をお願いいたします。
また、デスクトップモデルにはRAIDに有効な時限エラー回復機能などが搭載されておらず、HDDにエラーが発生した際に行われる自動修復中にRAIDからマウントがはずれ運用ができないケースが発生しています。このため、デスクトップモデルでの運用は、おすすめいたしません。

HDD/SSDの仕様は、各HDD/SSDメーカーから情報公開されておりますのでARAIDでご利用になる前に必ずご確認ください。
SMR(いわゆる瓦書き式記録)のディスクについては、以下の不具合が生じる可能性がございます。
1.複数回の書き込みを行うと、スピード低下の問題が起こる可能性があります。
(書き込みを繰り返すと、最大で10MB/sまで低下する可能性があります。)
2.同じトラックに繰り返し書き込みを行った結果、ライフタイムの短縮やダメージが生じる可能性があります。
3.ランダムな書き込みは元データの破損を引き起こす可能性があり、MD5ハッシュ値を用いた同一性確認を行った場合にエラーが生じる可能性があります。
*ご注意ください。弊社のお客様の事例でも、導入当初はRAID構築ができましたが、導入後に時間が経過すると(1年前後)、RAIDが外れるなどのエラーが発生しております。
必ずハードディスクの型番や転送速度は同じものをご使用ください。
1.5Gbpsと3.0Gbpsや6.0Gbpsならびにセクタ違いを混在する運用はエラー発生の要因となります。
(緊急対応時の一時的な作業については例外ですが、長期の運用はできません。)
同じ型番でもF/WやP/Nの違いにより、動作しない場合があります。
RAIDの特性上、同じ型番のHDDを揃えていただく必要があります。
そのため、導入時のHDDが入手できない場合は、FailやBadの表示が出ている1台のみ交換ではなく 、2台とも交換していただく必要があります。
FailやBadの表示が出ている1台のみ交換された場合、データの読み込み・書き込み時のタイムアウトエラーが発生する可能性があります。
長期運用する場合は、2台とも同一型番・同一ロットのHDDでの運用が必須となります。
WesternDigitalのBlue、Green、Blackの各シリーズは、RAIDやNASシステムでの使用を推奨していないことに注意してください。
これらのドライブは、これらの特定のRAIDアプリケーション向けに設計およびテストされていないためです。
すべてのビジネスクリティカルなRAIDアプリケーションについては、RAID専用に設計されたWDのエンタープライズまたはNASシリーズハードドライブを検討してください。
監視用ドライブは高い書き込み能力を持ちながら、読み込み能力は低いことに注意して下さい。
システムドライブとして使用した場合、パフォーマンスの低下やディスク使用率が100%に達する可能性があります。
また、特定の状況下では、データの一部が失われる可能性があります(データが正常に書き込まれないか読み取れないことがあります)。
より優れたパフォーマンスと使用感、およびデータの整合性が重要なアプリケーションの場合、CMR技術を採用したHDDまたはSSDの使用を強くお勧めします。
ARAIDで使用しているHDDの容量をアップグレードする場合、以下の手順に従ってください。
① ARAIDを現在使用している1台のHDDのみで立ち上げる。
② ARAIDが1台のHDDのみで立ち上がったことを確認してください。
 ※LCD画面上のHDDのステータスが、起動したドライブがOK、もう一つがFAILと表示されていることを確認してください。
③ ②の状態で、トレイに取り付けた容量の大きい新しいHDDを導入してください。
④ 新しいHDDを取り付けると、ARAIDは再起動することなく、自動的に新しいドライブを認識し、既存のデータを新しいHDDにミラーリング開始します。
 ※LCD画面でミラーリングのプロセスが実行されていることを確認してください。
⑤ミラーリングが完了したら、LCD画面にOK OK と表示されます。
⑥ ARAIDは古いHDDの内容を新しいHDDにコピーしたため、パーティション情報などは変更されてません。
 そのため、新しいHDDの全容量を利用するためには、追加のパーティション操作が必要になります。
 Windows上で動作するユーティリティ(Partition Magicなど)を使用して、HDDのパーティションサイズを調整してください。
HDDを交換する際は、デバイスのデータ完全性を保護するため、できる限りデバイスを停止した状態でHDDを取り出してください。
デバイスを停止できない場合は、ARAIDのデータ転送が最小限になっているとき、例えばHDD LEDが点滅していない時に作業を行ってください。
デバイスが稼働中にHDDを取り出すと、データが壊れたり、後にWindowsで修正が必要になることがあり、データを失うリスクがあります。
弊社では、8TBまでのHDDで動作することを確認しております。
メーカーではWesternDgital社のWUH721818ALE6L4で18TBの動作を確認しております。
*SMR方式のHDDはご使用頂けません。
*HDDの選定については、 HDD・SSDについて も必ずご参照下さい。

ARAID液晶の表示について

本体の液晶には、電源投入時は製品名とファームウェアバージョン、起動後はハードディスクの状態が表示されます。
正常運用時は、Pri HDD / Sec HDD 共に OK と表示されます。
その他、ステータスに合わせて表示内容が変化します。

•HDD が導入されていない場合:OFF
•リビルド作業中:Rebuilding
•障害時:Fail / BAD / T / F など

表示例:
正常動作時

Single モード時 OFF

障害発生時 Fail 

正しくないHDDが導入されている場合 BAD
このエラーは、Pri(上段)とSec(下段)の両方にSource HDD(ミラー構成時のミラー元のHDD)が入っている場合に発生します。
ARAIDでは、Source HDDのデータを保護するため、通常Source HDDとして使われたことがあるHDDがPriとSecの両方に挿入された場合、起動しないように設計されています。
通常に起動させる場合には、Source HDDのみでARAIDを起動してください。
ARAIDがSource HDDで動作する場合、Target HDDを挿入してリビルドを開始してシステムを再構築してください。
※この場合、TragetHDDのデータは、すべてSourceHDDと同期しますので、ご注意ください。
※SourceHDDは、ARAIDでミラー構成時のミラー元のHDDとして設定されたHDDです。
 TragetHDDは、ミラー元のデータが複製されたHDDです。

ARAIDのトラブル

はい。エラーが発生していますので、液晶の表示内容を確認してください。
また、異常が発生していない場合でも、Singleモードで運用時にはブザー音がなります。
(Singleモードでの運用を警告していますので、この場合はBuzzerスイッチをオフにすることでブザー音の鳴動を停止できます。)
1. パソコンの電源を切らない場合 Fail や BAD と表示された方の HDD トレイを取り出し、運用中と同じメーカー / 型番の新しいハードディスクを Fail と表示されているドライブ側と交換してください。 自動で Rebuilding が始まり、100% になれば液晶画面が通常表示に戻り終了となります。
2. パソコンの電源を切った場合 正常なハードディスク(OK と表示されているもの)を Pri(上段)に挿入し、パソコンの電源を入れ、正常に起動してから 1. の手順と同様に作業を進めてください。
ARAID5000は、Intel の一部のチップセット(Intel-X99、Intel-C602、Intel-C612、Intel-C236、Intel-H97、Intel-Q87、Intel 3420(H55、P55))のマザーボードから認識されない場合があり、その場合、別売のブリッジ ASI-250 をご購入いただく必要があります。 ご使用のマザーボードをご確認してください。
以下の手順をお試し下さい。
1. BIOS 設定内の FastBoot を「Disabled」に設定してください。
2. 正常に認識していない場合、SATA ポートの接続番号を変更してください。
  例:SATA ポート 1 と 2 で認識しない → SATA ポート 3 以降に変更など
3. OS とマザーボードのインストール方法や対応状況を確認してください。 例:EFI 設定など
Western Digital製ハードディスクを使用しているユーザーで、リビルドが99%に達したときに「Wrong Capacity」エラーメッセージが表示された場合は、弊社へご連絡いただきますようお願いいたします。
アップデートされたファームウェアが提供されます。また、Western Digitalのハードドライブを使用する予定のユーザーも、ファームウェアについて弊社へご連絡いただきますようお願いいたします。
停電が発生した場合は、電源復旧後にパソコンを再起動してください。
ARAIDの自動ハードディスク再構築機能(ARF)が作業を自動的に再開し、中断した箇所から再構築を続けます。
*自動的に再構築をおこなわない場合は、本体のスイッチがDualモードに設定されていることを確認してください。